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お役立ち情報

消化器領域の治療指針とパス

掲載記事は発行時(2005年)の内容です。

I  治療指針とパス

組織診断と治療を兼ねた内視鏡的切除術 大腸ポリぺクトミー

昭和大学附属豊洲病院 院長・内科教授 松川正明

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   大腸ポリペクトミーは大腸ポリープの切除術として確立された内視鏡的治療の1つである。近年は大腸癌検診の普及により無症状者からポリープが発見されることも多く、day surgeryで行う場合や原則的に入院とする場合など、ポリープ切除の施行件数は年々増加傾向にある。しかし、偶発症発生の危険性もあるため、施行の際は偶発症に対する十分な配慮と発生時の迅速な対応が必須である。

適応

   ポリープの大きさ、肉眼形態により切除法の適応が変わるが、大腸ポリペクトミーの適応は5mm以上の隆起型、表面型の腺腫である。病変の大きさは術者の技量に負うところが大きいが、有茎性病変で頭部が20mm以下のものであれば安全に一括切除できる。20mmを超えるような病変に対しては、内視鏡的粘膜切除術(EMR)、内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)の適応となる(図1)。一方、5mm以下の微小ポリープに対しては、早期癌の比率がm癌で1~2%、sm癌で0.1~0.2%と極めて低率であることから、積極的な治療を行うことは少ない。ただし、内視鏡の肉眼的所見で明らかな陥凹がある場合などでは、慎重な対応が必要となる。
   また1回のポリペクトミーで採取する病変数は3~5個くらいまでとする。

図1:内視鏡的治療のフローチャート

図1:内視鏡的治療のフローチャート
治療の目的

   根治性を損なわずに安全かつ確実に病変を切除することが肝要である。通常複数個のポリープを摘除する場合もある。内視鏡で隆起型の病変を発見したら表面性状を詳細に観察し、あらかじめポリープの部位、大きさ、形態を知った上で、術者の習熟度に合わせた切除方法を考える。

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